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太田母斑とは?その原因と特徴を知ろう!

太田母斑とは蒙古斑と同じく、メラニン色素を生成する色素細胞が異常増殖することによって生じる〝青あざ〟の一種です。

医学的には「眼上顎部褐青色母斑(がんじょうがくぶかっせいしょくぼはん)」という用語が用いられることもありますが、当時、東京大学医学部皮膚科の教授職にあった太田正雄氏が報告(1938年)した疾患であることから、今日では発見者の名前を文字って〝太田母斑〟と呼ぶことの方が多いようです。
太田母斑の原因
太田母斑がメラニン色素異常によって起こる疾患であることははっきりしていますが、ではなぜ、メラニン色素が部分的に増殖してしまうのかというと、その原因については、実はまだ不明瞭な点が多く、遺伝性はないものの、先天的な理由が何かあるのではないかということくらいしか分かっていないというのが現状のようです。
太田母斑の特徴
太田母斑がなぜできるのか、その原因についてはよく分かっていませんが、主に次に挙げるような特徴を持った疾患として認識されています。
チェック生まれつき目立つ人もいれば、思春期頃になってから目立ち始める人もいる…
チェック男性に比べ、女性の方が圧倒的に出現率が高い(約4~5倍とも)…
チェック主に頬を中心に額や瞼の周囲にかけて出現しやすい…
   ※ あくまで現れやすいというだけで、他の部位(鼻、眼球など)にできる人もいる。
チェック顔の両側に出現するよりも、片側だけに見られるケースが多い…
チェック日本人の赤ちゃんによく見られる蒙古斑とは異なり、自然治癒は難しい…
太田母斑が青く見える理由
太田母斑に対するレーザー治療の効果を理解してもらうためにも押えておいてほしい知識なので、太田母斑が、なぜ青み(人によっては灰色に近いことも)がかって見えるのかについて少し触れておきましょう。

ひとくちに〝あざ〟といっても、その種類は様々で、太田母斑のほかにも、色素性母斑や扁平母斑といったものがあり、その見た目や色も異なります。

そこで、広義の意味での〝あざ〟を色別にざっくり分けたものが下記表ですが、この〝あざ〟の色は、実は《メラニン色素》と《ヘモグロビン》によって決まります。
メラニン色素 黒あざ 色素性母斑 メラニン色素の異常増殖を原因としたあざ。皮膚内のどの場所(深さ)に存在するかによって皮膚表面から見える色が変わってくる。
茶あざ 扁平母斑
青あざ 太田母斑
蒙古斑
ヘモグロビン
(血色素)
赤あざ イチゴ状血管腫
単純性血管腫
血管異常を原因としたあざ。毛細血管などが異常増殖し、その部分に血液が大量に流れ込んでくるために、皮膚表面からみると赤っぽく見えてしまう。
先にも説明したように、太田母斑はメラニン色素異常によるものですが、患部が青みがかって見えるのは、その色素細胞が、どの場所(深さ)に、どの程度存在するかが大きくかかわってきます。

人間の肌は、左図のように皮膚表面から【表皮 → 真皮 → 皮下組織】という3層構造になっていますが、メラニン色素は必ずしも同じ深さで増えるわけではありません。
皮膚の構造
表皮 約0.1~0.4mmの層。古くなると剥がれ落ち新たな表皮が再生される。
真皮 約2mm程度の層。血管やリンパ管、神経が存在する。
皮下組織 脂肪層。非常時のエネルギーやクッション的役割がある。
太田母斑が青みがかって見えるのは、メラニン色素が集まっているためですが、メラニン色素が増殖した深さによって、大きく3タイプ《境界型》《複合型》《真皮内型》に分類することができ、皮膚の浅い部位(表皮)で増えると黒っぽく見え、逆に深い部位(真皮)に点在すればするほど、その色は皮膚表面から見ると青みがかって見える…というわけです。
太田母斑の仕組みイメージ


太田母斑に対するレーザー治療の効果

これまで太田母斑の治療といえば、ドライアイスを使った〝雪状炭酸圧低法〟をはじめ、皮膚を削り取る〝剥削法〟や、自分の体の他の部位の皮膚を切り取って移植する〝植皮〟などが行われていましたが、いずれの方法も皮膚への負担が大きい割には満足のいく結果が得られず、お世辞にも理想的な治療法とは言えませんでした。

そこで、近年、注目されているのが医療用レーザーを使った治療法です。

レーザー光でなぜ太田母斑が消えるのか不思議に思われる方のために、その仕組みを簡単に説明しておきましょう。
レーザー治療の仕組み
そもそもレーザーとは、自然界には存在しない人工的に作り出された光の一種で、特定の色(色素)にのみ反応(吸収)するといった性質を持っていますが、太田母斑治療では、この性質をうまく利用しています。

つまり、太田母斑はメラニン色素が部分的に異常増殖したものなので、その原因である〝メラニン色素〟に反応するレーザー光を選んでレーザー照射していけば、特定の色素のみを破壊することができる!というわけです。

もう少し具体的に説明すると、非常に高いエネルギーをもったレーザー光がメラニン色素に吸収されると、瞬間的に熱が発生し、熱をもった対象物は破壊されます。

Qスイッチルビーレーザー画像すると、粉々になったメラニン色素は焼け焦げたゴミとして、体内の不要物を掃除するリンパ系の細胞内に取り込まれて体外へ排除されたり、皮膚のターンオーバーにより、残ったゴミが新しい皮膚と置き換わる過程において徐々に薄くなっていくというわけです。

このように特定の色にのみ反応するレーザー光の性質を利用したレーザー治療はメスを使わないため、切除法に比べると皮膚へのダメージが少なく、メスによる傷跡が残らないというメリットが挙げられますが、一度に高出力のレーザーを皮膚に照射すると新たな皮膚トラブル(色素沈着や色素脱失…など)が生じてしまう恐れもあるため、症状や大きさによっては期間(3~4ヵ月)を開けて複数回の治療が必要です。

したがって、レーザー治療は根気(年単位での治療が必要なことも…)のいる治療法ではありますが、従来の治療法に比べると、太田母斑に対する除去効果は非常に高いようで、現在、太田母斑の治療といれば、このレーザー治療が第一選択といえるほど主流の治療法になっています。